第20回北丹沢12時間山岳耐久レース レポ4 2018/7/8

第20回北丹沢12時間山岳耐久レースのレポート その4です。

レポ1,2,3はこちら。

第一関門を過ぎたエイドでは頭に水をかけてもらってから水を2杯飲み干してすぐにスタート。ボトルはほとんど減っていないためそのまま進む。

沢沿いに「日影沢源頭」のピークに向けて420m登る。上る距離は短いが直登がありペースはあがらない。ピーク手前で再びOさんにパスされる。小柄な体で力みなく登っていく。いつかこんな風に走れるようになりたい。

ピークにでるとOさんに追いつき「姫次でお待ちしています」と声をかけて進む。ここからは下り基調で第二関門までガレた林道。少し進むと5~6人の集団に追いつく。この時点で女子トップのTさんの姿も。ガレた林道はNESシリーズを走っているうちに慣れてきた。キロ4.5くらいのペースで進んでいく。この頃小雨も降ってきて火照った体を冷やしくれる。

ロードになるともうすぐ第二関門。関門手前にエイドがあり、水をかぶりコップ2杯、OS-1を一杯もらう。スタッフのおばあちゃんから「トマトたべてってー」とミニトマトを手渡されたのでありがたく頂きながら第二関門のマットを超えると、いよいよ本日のメインディッシュ「姫次」に向けた800m超の登りがスタート。

いきなりの階段の急登に辟易する。見上げるとレジェンドMさんの姿が遠くに見えたが、追いかける気力はなく早々にマイペースで登ることに徹する。

それにしても登りがダントツに遅い。第二関門の林道でパスした人たちが次から次へと抜いていく。ガレた林道をがんばったがこればっかりは仕方がない。そしてOさんもパスしていく。お知り合いの方とおしゃべりしながら勢いが衰えることなく登って行った。

中盤の「風巻の頭」のピークを過ぎるとすこし下りになったあとに再び急登となる。ピーク手前の崩れた山肌が遠くに見える。あそこまで登るのか・・・。と思うとげんなりする。

昨年Mさんが「姫次は富士登山競争の練習と思って登るんだよ」と言っていたことを思い出す。今年は2回目の山頂コースへのチャレンジ。(2年前のチャレンジでは雨天のため5合目打ち切りだった)そのためにもゾンビになりかけてはいるが気持ちをもって登り続けた。

すると袖平山ピークの手前、崩落斜面横の階段で見慣れない女性が登ってきた。こんな選手いたかな?とみるとまだ中学生くらいの子。すると女子2位のTさんも登ってきて難なくパスされる。二人で声をかけあって登っている様子。ぺーサー?

さていよいよ登りも終わると袖平山。ここで私設エイドで氷の入った水を一杯いただき生き返る。そのまま尾根を進むと姫次。ここには毎年神奈川大学山岳部の方が水を担ぎ上げて私設エイドをつくってくれている。ありがたく水をもらい、最後の下りがスタート。

平松分岐までは「極上トレイル」と呼ばれている走れるトレイル。しかしせっかくの下りだが登りの疲労が溜まっているためなかなかペースが上がらない。手前30mには女子二人組がつかず離れず見えている。ようやく体が動きだしてペースが上がってくると二人に追いつく。「ファイトー!」と声をかけてパス。傾斜がきつくなるに従い体が動いてきていつものようにペースアップ。

平丸分岐からゴールまで5㎞。900mを一気に下る。極上トレイルから切り株や切り替えしが連続するテクニカルなセクションに様変わりするが、ペースは落とさず進んでいく。下を見ると何人かの選手が見えた。さぁ最後。いくしかない。

繰り替えされる切り替えしの度にじわりじわりと追いついていき4人ほどをパスすると、往路で通った道に出てほどなく舗装路へでる。平丸では水をかぶりたかったがここは我慢して最後のトレイルへ。

最後の最後、ズデーンと転ぶ。慎重に走っていたつもりだが。。。情けない。すぐに起き上がり何もなかったのようにリスタートする。怪我はない。手袋をしていてよかった。

次第にマイクのアナウンスが近くなる。ゴールはすぐそこ。キャンプ場におりると沿道の方から声援をもらい元気がでる。がんばって笑顔で応える。最後の直線を走りぬける。持てる力は出した。

そして、ゴール。

 

 

やっと終わった。

今年はNESシリーズの4戦を最後まで走り切れた。

昨年はキタタン前に精神的な疲れなのか走れなくなってしまい、一応出場するもすぐに腹痛となる始末。なんとかゴールはできたが後味が悪かった。

今年はAさんをはじめ、レースで知り合った方々と励ましあいながら走れたことが一番大きかった。何より楽しかった。レース中も登りで追いつかれ、下りで抜き返すたびに、顔をあわせて声を交わす。表彰式が終わるとレース談義に花が咲く・・・。

子供たちの知らないところで、大人たちはとても楽しんでいる。

まるで子供のように。

 

さて、次はいよいよ富士登山競争山頂コース。

あと残りは三週間。

これまで毎月1回のペースでレースをこなしてきて、身体もできている。

ここまできたら、気持ちを折らずに本番を迎えたい。

 

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